今年は、梅シロップと梅干し。控えめだ。
梅シロップはやすこさんが持って来てくれた豊島の梅。
梅干しは神山の友人、竜二さんの梅を去年から漬けている。
一晩追熟させた朝、梅の香りが部屋中に広がっていてどきりとする。
何年経験してもこの朝が好きだ。
昼間、誰も来ないのを見計らって、梅を丁寧に拭いたり、なり口の軸をとったり容器を殺菌したりする。
今日は抜けるように暑くて、そして風が強くて、梅の作業に没頭しながら、自分の記憶の渦のに潜っていた。
ここが、どこなのか、もうわからなくなるくらいに...

しばらくして、近所ではたけをやっているおっちゃんとおばちゃんがめずらしくご飯を食べに来た。
おっちゃんは私の父の事を良く知っていて、いろんな昔話をしてくれた。
それをおばちゃんはほんとうに楽しそうにコロコロと笑いながら聞く。
私はその2人を眺めているだけでとても幸せになったりしていた。
今日の天気みたいにあっけらかんと陽気に、彼らは過ごしていった。
梅を漬ける作業を再開していたら、同世代の友人のゆみこさんが、貸していた傘とチョコレートを持ってふらり来てくれた。
話しをしていたら、小学生と、若い友人のまいちゃんが駄菓子屋さんへかけっこして走り抜けて行った。
ゆみこさんが帰ってふたたびまいちゃんたちが走って戻って来た。
「いいにおいー」と2人は少し立ち止り話しをする。
しばらくして近所のお兄さんの車が通って、また2人はそれを追いかけるように走って行った。
私はまた手を動かし、匂いに包まれながら、今まで通過して来た梅作業の事を思い出したりしていた。
経験と記憶。
ひとはそんなことで己を造り、歳を重ねる。
はて、私はいくつになったんだっけか...
http://akirika.sblo.jp/archives/201407-1.html
http://akirikadaily.sblo.jp/article/38969485.html
http://akirikadaily.sblo.jp/article/16133885.html
去年漬けた梅はとてもまろやかでおいしい梅干しになってきた。
今年漬けた梅はどんな味になるだろう。
*
来週、随分久しぶりに沖縄へ行く。
友人の吉濱くんと沖縄で暮らす人を訪ね、珈琲をのみながら
沖縄を歩いて、見て、話して、今あの土地と人々がどんななのか、見てこようと思う。
行って帰って来たら、また報告します。

これ4年前の写真、みんな若い、、